水曜日の5時限め、
保健体育の時間である。

「女子の保健体育は、視聴覚教室にて行います」

保健体育女子の先生は、若く美しく派手な新卒の先生で、男子生徒のあこがれである。
何よりもそのボディが人気の秘密らしく、はちきれんばかりの胸、見事な肢足、ひきしまった尻とくれば思春期の男子生徒にはたまらないものがあるらしい。



5時限め、視聴覚教室でのこと。

「この時間は男性の性について、皆さんに講義します。今日は特別に実際の男性をみながらお話を進めます。それじゃあ、君、入って」

先生の声に僕はドアの前でためらった。

「なぜこんなことをしているのだろう…。思えばあの日万引きなんてしなければこんなことにならなかったのだ。いや、もうちょっとうまくやってれば、先生に捕まらなかったのに。今なら逃げれる」

そう思う反面、

「君、おもしろいことをしてあげてよ」

という先生の悩ましげな笑みにおもわず興奮した下半身が、先程からまた反応している。


僕は深呼吸し意を決し、ドアを明けた。
視聴覚教室は薄暗く、女子生徒の興味深い目が僕に集中した。

「さあ、こっちにいらっしゃい」

優しい声の女教師は、僕を教台の前に立たせた。

「さて、今日は彼に協力してもらい、男女の性について学びます。まずは、皆さんに聞きます。えーと そうね、男性と女性の体の違い、それは何かしら」

教室がシーンとした。かまわず先生は語り続ける。

「まず男性にはヒゲがはえているわよね。これは思春期に男性になるためのホルモンが増大することによって、ヒゲがはえてくるのです。このホルモンは女性にもありますが、通常男性より少ないため、ヒゲははえてこない。但し、女性でも体毛の濃い人は男性ホルモンが多いということね。」

一部の生徒が笑った。

先生はそう生徒たちに説明しながら、僕の顔を優しくなどった。
鼻ひげ、
口ひげ、
あごひげ、
ゆっくりゆっくり赤いマニュキアが僕の顔をなぜまわした。

「それから、喉。
男性は声が低くなるでしょう。
それはこの喉仏が原因ね」

さらに赤い人差し指は、僕の喉へとつたう。

ゴクン、

思わず息を飲み込んだ。
喉がカラカラだった。
しかし、声を出そうものならその赤いマニュキアは僕の喉をつきさすのではないかと思い、声はでなかった。

その指はさらに喉から下へ進み、シャツのボタンにかかった。
そして、ゆっくり上からボタンを一つずつはずしはじめた。

僕の心臓は早まった。
まわりの女子生徒も息を呑み、目は先生の指に釘さしだ。


「僕はこれから先生に犯される」